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背景

ディーゼルエンジン 排気、燃費規制への対応のため高筒内圧化等の取り組み

→エンジン用すべり軸受は高面圧化対応

Biオーバレイ軸受の課題

  • Bi単体では機械的強度が低く、疲労損傷が発生する
  • 使用温度が高い、あるいは長時間の運転環境下でBi酸化物を生成

→Bi-Sb合金化により、耐疲労性と耐酸化性を飛躍的に向上させる

Bi :ビスマス
Sb:アンチモン

開発内容

オーバレイに世界で初めてBi-Sb合金を採用

  • Sbは高温強度の低下に影響する融点を低下させず、かつ電気めっきが可能な元素
Sbとの固溶強化により、硬さは2倍向上

XPS分析結果

Bi-Sb-O系の化合物を生成し、酸化の進行を抑制

銅合金ライニングについても耐疲労性を向上

  • 固溶強化元素としてSnとNiを添加し、耐疲労性とともに耐食性を向上
  • 固体潤滑効果のあるBiおよび、凝着性の低いSn化合物を生成するAgを添加し、耐焼付き性確保

効果

耐疲労性

疲労試験結果

疲労剥離面積75%低減

耐酸化性

油中での加熱試験結果

酸化物層厚さ97%低減

耐焼付き性

焼付き試験結果

材料コンセプト通り
耐焼付き性の低下は見られない